「人気メニュー」と「儲かるメニュー」は違う?カフェメニューを利益から考える
よく売れる商品は、本当に「儲かる商品」でしょうか。
注文数が多くても、原価や手間、廃棄まで考えると、思ったほど利益が残っていないことがあります。
今回は、カフェメニューを「人気」ではなく「利益」の視点から見直してみます。
1.人気メニュー=儲かるメニューとは限らない
たくさん注文される商品は、もちろん大切です。
お客様に支持されている商品ですし、店の魅力になっている場合もあります。
ただし、
「よく売れる」ことと「利益が残る」ことは、必ずしも同じではありません。
例えば、よく売れていても、
売価が低い
原価が高い
提供に手間がかかる
仕込み時間が長い
売れ残りや廃棄が出やすい
といった商品は、販売数の割に利益が残りにくいことがあります。
反対に、販売数はそこまで多くなくても、粗利がしっかり取れていて、手間も少ない商品が、店全体の利益を支えていることもあります。
まずは、「人気があるから良い商品」とだけ考えず、利益の面からも見てみることが大切です。
2.原価率だけでは、利益は分からない
メニューの採算を見る時、まず原価率を見る店は多いと思います。
原価率はもちろん大切な数字です。
ただ、原価率だけでは分からないこともあります。
例えば、
500円で販売し、材料原価が150円の商品なら、材料原価率は30%で、粗利は350円です。
800円で販売、材料原価が280円なら、材料原価率は35%に上がりますが、粗利は520円残ります。
原価率だけを見ると、前者の方が良く見える場合がありますが、1商品あたりに残る金額では後者の方が大きくなります。
さらに、実際には販売数も関係します。
「原価率が低いか」だけでなく、
1個売るといくら残るのか
それが何個売れているのか
まで見ると、商品の利益への貢献度が少し分かりやすくなります。
3.「手間」も利益を左右する
もう一つ見落としやすいのが、商品を提供するまでの「手間」です。
同じ粗利が残る商品でも、
仕込みに時間がかかる
注文後に複数の作業が必要
盛り付けが複雑
洗い物が多い
ピーク時に他の注文を止めてしまう
といった商品では、店への負担が大きくなります。
一方で、短時間で安定して提供できる商品は、少人数運営の店では大きな強みになります。
もちろん、商品ごとに人件費を細かく計算する必要はありません。
例えば、
「手間が少ない」
「普通」
「手間が多い」
くらいに分けてみるだけでも、見え方は変わります。
また、材料原価だけで考えると、自家製の方が安く見える場合があります。
しかし、店内で製造する場合には、材料費以外にも、製造人件費、光熱費、設備、製造できるスタッフの確保や教育などが必要です。
一方、完成品や半製品を仕入れる場合は、仕入価格の中に製造工程が含まれています。
そのため、「材料費」と「仕入価格」だけを比べるのではなく、商品を提供できる状態にするまでに、店全体でどれくらいのコストや手間がかかっているかを見ることも大切です。
4.「売れ残り」まで含めて考える
商品の採算を考える時、売れた商品の原価だけでなく、売れずに残った商品についても考える必要があります。
例えば、材料原価率が低い自家製商品でも、日持ちが短く、一定数を作り置きする必要がある場合、売れ残りがそのまま廃棄になることがあります。
一方、冷凍状態で保管し、必要な分だけ解凍して提供できる商品であれば、1個あたりの仕入価格は高く見えても、販売数に合わせて使いやすく、廃棄を抑えやすい場合があります。
つまり、
「1個作るのにいくらかかったか」
だけでなく、
「実際に販売できなかった分まで含めて、いくらかかったか」
を見ることが大切です。
材料原価率が低い商品でも、廃棄が多ければ利益は減ります。
反対に、材料原価率や仕入価格が多少高くても、必要な分だけ使えて廃棄が少ない商品であれば、最終的に店に残る利益では評価が変わることがあります。
5.最後に
メニューを見直す時は、
「何がよく売れているか」
だけでなく、
「どの商品が利益を残しているか」
「どの商品が無理なく提供できているか」
という視点も加えてみてはいかがでしょうか。
見るポイントは、大きく3つです。
よく売れているか
利益が残っているか
手間がかかりすぎていないか
人気商品だから残す。
原価率が低いから残す。
手間が少ないから残す。
どれか一つだけで判断するのではなく、店全体にどう貢献しているかを見ることが大切です。
一度、自店のメニューを「売れている順」だけではなく、「利益が残っているか」「手間がかかりすぎていないか」という視点でも見直してみると、新しい発見があるかもしれません。

