開業してから気づいた。カフェを始める前に知っておきたい5つのこと

カフェを開業するときは、店名や内装、メニュー、食器など、考えることがたくさんあります。
開業前はどうしても「どんな店にしたいか」に意識が向きますが、実際に営業を始めてみると、

「もう少しこうしておけばよかった」
「ここまで考えていなかった」


ということも出てきます。
今回は、そんな開業後になって気づきやすいポイントを5つ挙げてみます。

1.冷凍庫は思っている以上に必要になる

今の業務用食材は、ケーキやパン、ソース、加工食品など冷凍品が多く、営業を始めてから「思ったより冷凍庫が足りない」と感じることがあります。

さらに今後は、物流業界の人手不足も無視できません。
これまでのように「必要な商品を、必要な量だけ、こまめに届けてもらう」物流が当たり前ではなくなり、配送回数を減らして一度にまとめて納品する方向へ進む可能性もあります。
そうなると店舗側にも、ある程度の在庫を保管できるスペースが必要です。

冷凍庫が足りないことは、単に商品が入らないだけでなく、仕入先や商品の選択肢を狭めることにもつながります。

厨房・店舗設計時には現在必要な容量だけでなく、少し余裕を持たせたり、冷蔵・冷凍を切り替えられる機器を採用したりと、数年先の仕入れ環境まで考えておくと安心です。

2.メニューは最初から増やしすぎない

開業すると、

「あれも出したい」
「これもあった方がお客様に喜ばれるのでは」

と、ついメニューを増やしたくなります。

しかし、メニューが一品増えるということは、単純に売る商品が一つ増えるだけではありません。
食材が増え、在庫管理が増え、仕込みが増え、スタッフが覚えることも増えていきます。売れなければ廃棄につながることもあります。

最初から何でも揃えようとするより、まずは自店舗らしい商品を絞って営業し、お客様の反応を見ながら必要なものを足していく方が、小さな店舗では運営しやすい場合があります。

メニューは増やすより、後から減らす方が意外と難しいものです。
もし、メニューの豊富さをウリにする場合は、キャパやスタッフへの落とし込みなどを考えながら組み立てていきましょう。

3.売上目標より先に「必要売上」を知っておく

「月商100万円を目指そう」
「1日5万円売りたい」


と売上目標を立てることは大切です。

しかし、その前に確認しておきたいのが、自店舗はいくら売れば利益が残るのかという数字です。
家賃、人件費、水道光熱費、材料費、決済手数料、消耗品、借入返済など、店を営業するにはさまざまな費用がかかります。

必要売上が分かれば、

「客単価1,000円なら1日何人のお客様が必要か」
「その人数を今の席数で現実的に対応できるか」


と、店舗運営を具体的に考えられるようになります。

「思っていたより売れているのに、なぜかお金が残らない」とならないためにも、開業前に一度しっかり計算しておきたいところです。

4.小さな店ほど、休業日は最初から設けておく

特に夫婦二人や家族だけで運営する店舗では、定休日についても開業前によく考えておきたいところです。

営業日を増やせば、それだけ売上を作れる機会は増えます。
一方で、店を営業していない時間にも、仕込み、発注、買い出し、経理、清掃、設備のメンテナンスなど、やることはたくさんあります。
スタッフが多ければ交代で休むこともできますが、少人数経営では、オーナーが休むためには店自体を休ませなければならないこともあります。

長く店を続けることを考えるなら、定休日は単なる「売上がない日」ではありません。
店舗を維持するための時間も含めて、営業日を設計する。

これも小さな店では大切な経営判断の一つです。

5.開業後に変えにくいものほど、開業前によく考える

開業後でも、メニューや価格、営業時間などは比較的変更できます。

一方で、

厨房レイアウト
冷蔵・冷凍設備
電気容量
給排水
客席数
商品や資材の保管場所
搬入動線
ゴミ置き場


などは、一度営業を始めてから変更しようとすると、大きな費用や工事が必要になることがあります。

開業準備では、どうしてもお客様から見える内装やデザインに目が向きます。
もちろん、それも店の魅力を作る大切な要素です。
しかし毎日そこで働くことを考えると、「営業してから困らないか」という視点も同じくらい重要です。

厨房で人同士がぶつからないか。
納品された商品を置く場所はあるか。
大量の段ボールやゴミはどこに置くのか。
商品を増やしたくなったとき、設備に余裕はあるか。


図面だけでは分かりにくい部分だからこそ、実際の営業を想像しながら確認しておきたいところです。

開業前だからこそ考えられることがあります

カフェ開業には夢があります。
どんなドリンクを出そうか、どんな空間にしようかと考える時間も、開業準備の楽しさの一つでしょう。

ただ、実際に店を長く続けるために重要になるのは、意外と地味な部分だったりします。
冷凍庫の容量、メニュー数、必要売上、休業日、厨房や保管スペース。
どれも開業前には後回しになりやすいことですが、営業が始まると毎日のように関わってきます。

すべてを完璧に予測することはできません。
だからこそ、後から簡単には変えられないものだけでも、少し先の営業まで想像して決めておく。

これからカフェを始める方には、ぜひそんな視点も持っていただければと思います。

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